美容皮膚科の看護師へ転職したい!実際の給与や仕事内容はどうなの?メリット・デメリットまとめ

カウンセリングする看護師

美容皮膚科クリニックの看護師さんの給与は、一般病院勤務に比べて、平均的に高いといわれています。一般に公募されている美容皮膚科クリニックの給与月額は、都心部であれば30~40万円と高めで、その中には50万円以上というところも散見されるのです。

美容皮膚科クリニックには基本的に夜勤はなく、定時で終了する9時間労働で、月給がよい上に一般企業のようにボーナスがもらえるという待遇は、ほかの医療分野ではなかなか見つからないことでしょう。

そのため、美容皮膚科クリニックに転職を希望する看護師さんも増えてきています。実際に美容皮膚科クリニックの看護師さんが、なぜ給与面がよいのか、それって一体どのような仕事内容なのかと不思議に思うかたもたくさんおられるようです。

今回は美容皮膚科の給与や仕事内容がどのようなものか、そのメリットやデメリットも含めてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

美容皮膚科の給与事情|メリット&デメリット

フェイシャル

美容皮膚科クリニックにおける看護師さんの給与が平均的に高い理由に、美容皮膚科は自由診療がメインであることが挙げられます。収益構造自体が違うので、少し詳しく見ていきましょう。

美容皮膚科は高い収益構造になっている

美容皮膚科クリニックは、ほとんどの診療の内容が医療保険適用の範囲外なのです。患者さんに対して行う医療サービスやおすすめして販売する物品の価格は、美容皮膚科クリニックが自由に決定できます。

一般病院の医療報酬は固定されているのに、美容皮膚科クリニックはサービス内容や商品の価格設定によって事業所の収益が大きく変化するのです。

また、一般病院では疾病の治癒を目的とした医療行為の範囲内でのサービス提供になりますが、美容皮膚科クリニックは、患者さんが望む限り、サービスを提供し続けることができます。

美容クリニック側の努力や工夫の効果が、売上や利益に反映されやすいという構造です。

その結果、美容皮膚科クリニックで働く看護師にも基本給や通常の手当のほかにも、インセンティブと呼ばれる報奨金や、各スタッフの貢献度や頑張り具合によって支払われる手当も増えるという仕組みになります。

一般病院にない給与のプラス要素

ここではインセンティブや指名料、ノルマなどの、一般病院にはない美容皮膚科クリニックならではの給与面でのメリットについて詳しく触れておきましょう。

インセンティブ(報奨金制度)

美容皮膚科クリニックの給与面において一般病院の看護師さんとの一番の違いは、インセンティブでしょう。

インセンティブは、その月の美容皮膚科クリニックの売上からの一部を看護師さんや受付などのスタッフに還元するものです。業績が良好であればあるほど、インセンティブの額面も上がるようになっている美容皮膚科クリニックが多いようです。

それもあって美容皮膚科クリニックでは、看護師をはじめとしたスタッフ全員が、一丸となって売上や集客を伸ばすために尽力します。

そして、リピートをしてもらえるように患者さんに充分満足してもらえる接客や診療という、クオリティの高いサービスの提供に取り組むことにつながります。

努力の度合いに応じて給与が上がるということは、一般病院ではありえません。これはスタッフのモチベーションに大きく影響を与えます。

美容皮膚科クリニックの中には、このように、働く看護師さんや受付スタッフの努力が形になるように、給与にしっかりと反映させようとする仕組みを作っているところが多いのです。

販売ノルマと指名制度

一般病院にはない、美容皮膚科クリニックならではの給与面のメリットとして次に挙げたいのが、看護師さんの販売のノルマによる歩合給と指名制度です。それぞれを見ていきましょう。

販売ノルマ

数多くの美容皮膚科クリニックでは、ドクターズコスメや美顔器などの商品の販売も行っています。

待合室に商品が陳列してあり、興味がある患者さんに求められれば販売するというクリニックと、施術後のアフターケアのための商品を患者さんにおすすめする中で、積極的にそれらを販売するクリニックもあります。

販売に積極的な美容皮膚科クリニックでは、看護師さんにも販売ノルマが設定されているところもあり、ノルマに対しての達成率や販売数販売額に応じた歩合給が給与に反映されるのです。

ドクターズコスメは原価が低いので、売れば売るほど収益が上がりやすく、美容皮膚科クリニック自体の業績も上がります。販売ノルマを設定していない美容皮膚科クリニックだとしても、看護師さんを含むスタッフに報奨金が出しやすくなるのです。

指名制度

一部の美容クリニックでは、エステサロンのように患者さんが看護師さんを選ぶことができる指名制度を導入しているところがあります。

患者さんが望む施術レベルやアドバイス、相性や心地よい対応などから、一度接客してもらって気に入った看護師さんに担当してもらうことは、患者さんにご満足いただけるサービスのご提供につながります。

そんな患者さんの権利と願いに応える制度が指名制度です。患者さんは自分のお気に入りの看護師に対して、診療費とは別に指名料を支払います。

その指名料が指名された看護師さんの給料にもダイレクトに反映される仕組みなので、より多くの患者さんのお気に入りになれば、それだけ給料もアップするのです。

過去にアルバイトなどで接客サービス業の経験がある看護師さんなら、指名制度がある美容皮膚科クリニックはねらい目といえるかもしれません。

このように、美容皮膚科クリニックの中には、基本給自体は一般病院と大きな差がなくても、販売のノルマによる歩合給と指名料を合わせると、月収やボーナスが高くなるところも見受けられます。

ただし、このような販売ノルマによる歩合給や指名料は、すべての美容皮膚科クリニックにあるわけではありません。歩合給制度がない場合でも、基本給そのものが高く設定されている上にインセンティブも支給してくれる美容皮膚科クリニックもあります。

歩合給があるかないかや基本給とのバランスは、各美容皮膚科クリニックで異なりますので、求人情報を見ただけで、その内訳はなかなかわかりません。

そのような場合、美容系特化転職サイトを含む看護師転職サイトを利用することで、興味がある応募先の細かい条件や内情を教えてもらうことができます。自分だけで探すよりも簡単に比較検討ができるので、ぜひ利用されるとよいのではないでしょうか。

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美容皮膚科給与面のデメリット

脱毛

このような一般企業のような業務や仕組みについて、医療機関としての本分からずれていると感じる人もいるかもしれません。しかし、美容皮膚科クリニックで行われる医療サービスは自由診療なので、国からの報酬も助成金も入ってこないのです。

つまり、患者さんから支払らわれる診療費や商品の購入代金だけで、ドクター、看護師のみならず、すべてのスタッフの報酬を賄わなければなりません。

美容皮膚科クリニックで看護師さんが納得のいく充分な給与を獲得するためには、ノルマや指名制度があるかどうかに関わらず、クリニックとしての収益をきちんと意識したほうがよいでしょう。

しかしながら、あえてデメリットを挙げるならば、看護師さんが接客が苦手だったり営業センスに自信がなかったりする場合は販売ノルマや指名料の部分はあまり期待できない可能性があります。それでも、トータルとしては給与面は良好なので、少しずつ苦手を克服していき、チャレンジすることが望まれるのです。

また、各人が個人売上や指名獲得を競うので、ともすれば個人プレーに走りギスギスした雰囲気が職場に流れるおそれもあります。

しかしながら、クリニック側もそういうことを理解していて、なるべくそういう不協和音が生まれにくい、スタッフ全員で同じゴールを目指せるような雰囲気作りに尽力しているので、致命的なデメリットにはならないでしょう。

美容皮膚科の仕事内容|メリット&デメリット

案内する看護師

ここからは、美容皮膚科クリニックの仕事内容と、そのメリット&デメリットについてご紹介します。美容皮膚科クリニックには一般病院と共通する仕事と、美容皮膚科ならではの仕事があるのです。

一般病院と共通する仕事

まずは一般病院と共通する仕事から見ていきましょう。

手術を介助する

看護師はメスを使用して皮膚の切開を伴うような「手術」の範疇に入る施術を行うことはできません。これらはドクター自らが施術する項目です。

このような施術は多くの場合において、患者さんが手術室のベッドに仰向けになった状態で行われます。ここでの看護師さんの役割は、手術の介助です。

その時の処置の内容によっては麻酔薬を使用するケースもあり、麻酔の副作用がないか、血圧や脈拍の変動がないかを看護師がチェックします。

診察の補助をする

一般的に、医師の説明を患者さんが理解できない部分がないかを確認するために、看護師さんが診察に同席することがあります。

特に自由診療である美容皮膚科クリニックの場合は、この役目が重要です。万一患者さんの理解が浅そうだとか誤解してそうだと感じたら、トラブルを避けるために、補足の説明を促す役目があります。

患者さんに納得してもらえないと、治療開始に至らないからです。

美容皮膚科ならではの仕事

ここからは、美容皮膚科クリニックならではの仕事内容をご紹介します。

患者さんのカウンセリング

美容皮膚科の診療は、カウンセリングを行うことが最初の第一歩となります。クリニックによっては専門のカウンセラーを配置している場合もありますが、看護師さんがカウンセリングを行うクリニックが多いようです。

カウンセリングでは、患者さんがどういった目的でどういう施術を望んでいるのかを尋ね、それに対して実際にかかる費用や注意点などを説明します。

看護師さんが一通りの説明を終えたら、患者さんが不安に思うことや困るようなことがないかを聞き出します。これは、不安要素を取り払って、安心して医療サービスを受けてもらえるようにするためといえます。

特殊な施術

脱毛の作業や注射はあくまでドクターの指示のもとで、看護師が行えるようになっています。そのため多くの場合、看護師が脱毛や注射の施術を行うのです。

患者さんのアフターケア

美容皮膚科の医療サービスにおいては、患者さんの皮膚に手を加えるケースが多いです。その場合、治療行為を施した当日は特にトラブルが出ていない患者さんでも、施術してから回復するまでの期間やその後にトラブルが出てくる可能性があります。

そんな場合に重症化しないよう、看護師さんが患者さんの状況を確認するのです。看護師さんの判断で対応できる場合は問題ないですが、ドクターによる診察が必要であると判断されたときには、速やかにドクターに引き継ぐことが大切な役割といえるでしょう。

開院前閉院後の清掃や備品準備・補充

一般的に病院であれば清掃業者を雇って、施設内の清掃や整備を行なっていることが多いです。しかしながら、美容皮膚科のクリニックの大半は、業者を雇っていないことがほとんどです。

よって、施設内の清掃や整備なども看護師の仕事の範囲です。美容皮膚科クリニックの清潔感は集客に影響するので、清掃なども大切な業務になります。

美容皮膚科の仕事内容からくるメリット

ここでは、美容皮膚科クリニックで仕事をすることで得られる、給与面以外のメリットを挙げてみましょう。

自分磨きができる

美容皮膚科クリニックで仕事をすることで、患者さんが美しくなっていくプロセスを目の当たりにすることができます。現場に携わる者として、自分自身の肌のケアもきちんとしなくてはいけないという、プロフェッショナルな意識が育ちやすいといえるでしょう。

元々美意識が高い看護師さんは働くことでより一層それが高まり、それほど美意識が高くなかった看護師さんも仕事をする中で自然と高くなっていくので、いずれにしても自分磨きをすることにつながります。

本来多くの女性が、自分では美意識が高い方だと思っているのです。普段からスキンケアなどをしっかりとしているつもりであっても、美容皮膚科クリニックに勤務してからドクターの診察に同席するたびにその考えが変わります。

自分は正しいスキンケアをしていなかったと気づかされることが多いようです。美容に関する深い知識やスキンケアの方法を、たっぷりに身に着けることができてやりがいを感じることも多いでしょう。

また、自分が施術を行った患者さんがきれいになっていくことで、感動や達成感が生まれ、モチベーションアップにもつながるでしょう。

技術が身につく

美容皮膚科クリニックの脱毛レーザーなどは、美容皮膚科に勤務した看護師だからこそ習得できる技術です。

また、正しい接客技術も身につきます。美容皮膚科クリニックは、美しくなるための医療サービスを行うところであり、患者さんはそこでどれだけ心地よく過ごせるかを重視する傾向があるのです。そのため、看護師さんや受付スタッフには高い接客技術が求められます。

一般病院よりも患者さんを「お客様」として対応するのが美容皮膚科クリニックの特徴でもあるのです。美容皮膚科クリニックに勤務して、自然と接客技術を身に着けることができて、仕事以外の場面でも役に立っているという声がよく聞かれます。

丁重な言葉遣いや笑顔での挨拶、どんなに忙しくても余裕のあるような態度と慈愛が感じられる表情を保ちつつ、患者さんの荷物を持ったり、部屋の温度が問題ないか尋ねたりして、誰に対してもきめ細やかな配慮をすることが身につくということです。

美容皮膚科クリニックの仕事のデメリット

さて、何事もメリットだけではありません。ここでは、美容皮膚科クリニックの仕事上でのデメリットを確認しておきましょう。

クレーム対応

美容皮膚科クリニックを訪れる患者さんは、美に対する期待も大きく、満足する結果を得られなければ診療プランに対してクレームが発生する可能性もあります。

常習のクレーマーや、トラブルが多い患者さんも存在するため、クレーム対応に慣れておくことが必要です。

理不尽な場合でも謝罪が必要

診療を開始する前にドクターが細かく事前説明をして、患者さんも了承していたにもかかわらず、理不尽な苦情を言われてしまうケースがあります。それでも、まずは謝罪をする必要があります。それが、ストレスに感じるかたもいるでしょう。

一般的な看護スキルが低下する

美容皮膚科クリニックでは、看護師さんが行う手技や関係する知識が特化してきます。そのため、美容皮膚科ならではのスキルは身に着く一方、一般的な看護スキルを使用する機会が少なくなるのです。

一般的な手技としての注射や採血、点滴などは日常で行いますが、その他多くの看護スキルが使われないまま錆びていくおそれがあります。

まとめ

呼びかける看護師

美容皮膚科クリニックの給与や仕事内容がどのようなものか、そのメリットやデメリットも含めてご紹介しました。仕事内容の多くの点が一般病院とは異なりますが、給与体系は魅力的です。美容皮膚科クリニックへの転職を検討している方は、ここでの情報も参考にしながら、転職活動を成功に導いてください。

また、美容皮膚科クリニック探しに向いている転職サイトの記事も参考にしてください!